明星大学は、シェイクスピア劇の理解を深める2言語(日・英)対応型のオリジナルウェブサイト「Shakespeare in Silver / 純銀製シェイクスピア劇」を2020年7月9日から公開した。 大学が所蔵するシェイクスピア劇の名場面や登場人物の劇的瞬間をかたどった壺型の装飾置物 “The Vase of Shakspeare”* を紹介している。
“Shakespeare in Silver” は、明星大学教育学部の笠原順路教授が企画・編集したオリジナルウェブサイト。明星大学図書館が所蔵する “The Vase of Shakspeare” の図柄を、照応する台座銘板の解説文と結びつけて世界に示そうとするもので、そこに描かれた舞台上の劇的一瞬を銘板に刻まれたシェイクスピア劇の名セリフとともに鎚賞できる内容になっている。
ウェブサイトでは、台座銘板の解説文を「写真版」と「文字起し版」の二通りの方式で示している。「文字起し版」の制作にあたっては、1862年ロンドン万国博の『出品図録』を参考にしながらも、あくまでも銘板の記述に忠実に、誤記と思われる個所も、修正・加筆等することなくそのまま文字化した。銘板の記述が今後の研究に不可欠な第一次資料となることを想定して、写真版と文字起し版は一括してダウンロード可能にしてある。
また、世界中からのアクセスを想定し、日本語・英語の両方で記されている。 さらにサイト内では、ユーザーが “The Vase of Shakspeare” への理解を深められるように、笠原教授による作品の概要や見どころなどの解説動画も公開している。
※“The Vase of Shakspeare” とは、明星大学図書館が所蔵している純銀製の美術工芸品(非公開)。シェイクスピア劇の名場面や登場人物の劇的瞬間をかたどった壺型の装飾置物で、本体の最上部にはシェイクスピアの像、左右には有翼の悲劇像と喜劇像が配置されている。1862年のロンドンの万国博覧会に「英国の詩――純銀群像」という名の全五体から成る群像の中央の像として出品された。