奈良先端科学技術大学院大学は2020年秋学期と2021年春学期の博士前期課程入試をオンライン面接で行い、440人が受験した。ウエブ会議システムを活用して受験生が自宅から面接試験を受けるもので、国立大学で全学を挙げて活用するのは珍しいという。
奈良先端科学技術大学院大学によると、オンライン面接は7月27日から8月1日までの6日間行われ、受験後のアンケートではネットワークや通信環境に多くの受験生が「特に問題がなかった」と回答した。合格者は8月8日に大学ホームページで発表された。9月5日と12日に実施予定のオンライン学生募集説明会では、次の博士前期課程入試の実施方法などについて説明する。
奈良先端科学技術大学院大学は従来から面接による入試を実施してきた。今年も7月に1回目の博士前期課程入試を通常の面接で行うことにしていたが、新型コロナの感染拡大で予告通りの実施が極めて不透明な状況になったため、オンライン面接に切り替えることを決め、5月に公表していた。
入試に際しては、公平性を確保するため、ウエブカメラによる本人確認と接続トラブルに対する対処法を事前に準備、受験生にウエブ会議ツールをインストールしてもらい、入試の1週間前に面接当日と同じ環境で入試担当職員との事前接続確認をするなど、十分な用意を進めて本番に備えた。