ヘルステック企業のリンクアンドコミュニケーションが京都大学大学院医学研究科の近藤 尚己教授と共同でコロナ禍での食生活の変化を調べたところ、うつ傾向があったり、子育て時間が増えたりした人は野菜や果実の摂取量が減る一方、在宅ワークをしている人は野菜や果実の摂取量が増えたことが分かった。

リンクアンドコミュニケーションによると、調査は緊急事態宣言中の2020年4月7日から5月13日、緊急事態宣言前の1月1日から4月6日までの平日で、食事の自炊状況や野菜、果実の摂取量などを調べた。毎食自炊した品目が1品あった人を基準とし、野菜は70グラム、果実は50グラム食べていた人を基準に1カ月当たりの変化を算出する手法を取った。

 その結果、緊急事態宣言中は1カ月の自炊回数が4.5回増え、在宅ワークをしていた人は野菜119グラム、果実266グラム摂取量が増えていた。逆に、子育て時間が増加した人は野菜 276グラム、果実333グラムの摂取量が減少、うつ傾向を持つ人は野菜481グラム、果実 472グラムの摂取量が減っていた。

 リンクアンドコミュニケーションは新型コロナウイルス拡大による生活様式の変化やうつなど精神面の不調が食生活にも大きな影響を与えているとし、こうした変化に気づいて改善していくことが健康維持に必要と結論づけている。

論文情報:【Social Science Research Network (SSRN) Electronic Journal】Working from Home and Dietary Changes during the COVID-19 Pandemic: A Longitudinal Study of Health App (CALO Mama) Users

大学ジャーナルオンライン編集部

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