出張・経費管理クラウドのリーダーである株式会社コンカーは、大学に勤める教員・職員412名を対象に、大学の業務のデジタル化に関する調査を実施した。
調査によると、大学に勤める教員・職員に「あなたの主な業務はデジタル化が必要だと思うか?」聞くと、82%が「そう思う」と回答。新型コロナウイルスによる社会や環境の変化が進む中、大学機関においても業務のデジタル化に関するニーズが高まっていることが明らかになった。
また、実際の業務がどれだけデジタル化されているか、「講義」と「事務作業」に分けて聞くと、講義は「デジタル化されている」と回答した人が約9割だったのに対し、大学での事務作業が「デジタル化されている」と回答したのは58%にとどまった。
大学の事務作業においてデジタル化が進まない理由について、一番多かったのは「従来からの慣習(86%)」で、既に決まった処理フローがある場合、すぐに変更するのは難しいことがわかった。次いで多かったのは「必要なツールがない(73%)」「学内規程上の問題(60%)」。オンライン講義に使えるようなツールは多々あるのに比べ、大学ごとに異なることも多い業務フローに対応するツールが多くないことも、デジタル化が遅れている原因と推測できる。
物品の購入や経費精算、監査対応など、大学の事務で多く実施している業務それぞれについて、どのような方法で実施しているか聞くと、「物品の購入や支払い手続き」「出張費の精算」では約4割、「会計監査院や監査法人などへの対応」「研究資金の申請や支出報告」では約3割が未だに紙での処理を行っていることが分かった。これらの結果から、「業務のデジタル化が必要」と思っている人が8割いるのに対し、実態は理想とは程遠いことが伺える。