文部科学省は10月、生涯学習政策局を総合教育政策局に改め、初等中等教育局、高等教育局から海外子女教育、教員養成など一部業務を移す機構改革を行う。政府が掲げる「人づくり革命」に取り組みやすくするため、時代の変化を踏まえた体制の見直しを図る。
文科省によると、現行の生涯学習政策局は政策課、生涯学習推進課など6課1参事官体制だが、総合教育政策局は企画調整課、教育改革推進課、政策調査課、教育人材政策課、生涯学習推進課、地域学習推進課、男女共同参画・共生社会学習推進課の7課体制に改める。
現行の生涯学習政策局から学校での情報教育が初等中等教育局に移る一方、初等中等教育局から海外子女教育、外国人児童生徒対策、学校安全対策、全国学力・学習状況調査など、高等教育局から教員養成などが総合教育政策局の担当となる。
文科省は総合教育政策局の設置で学校教育と社会教育を通じ、包括的で一貫した教育政策を進めることができるとし、総合教育政策局を教育分野の筆頭局と位置づけている。人生100年時代、超スマート社会、グローバル化、人口減少という社会の急激な変化の中、新時代を担って活躍できる人づくりにも対応できる体制としている。
文科省は当初、この組織再編で男女共同参画学習課を共生社会学習課とし、課名から「男女共同参画」の名前を消す方針だったが、女性団体などから批判の声が上がり、課名を男女共同参画・共生社会学習推進課とすることにした。