大日本印刷株式会社、一般財団法人東京大学出版会、丸善株式会社は、共同で、大学の教員の授業スタイルに合わせたオリジナル教材を、紙や電子など最適な媒体で提供する「大学・大学教員向け教材開発支援サービス」を開始することを発表しました。
大日本印刷が教材の制作・流通のためのシステム開発と提供を、東京大学出版会は教材編集、教材制作とそれに関連する著作権処理などを、丸善は教材作りの営業と制作した教材の販売をそれぞれ担う仕組みです。
現在、大学では、アクティブ・ラーニングの普及など教育環境が変化する中で、大学の教科書の利用頻度や販売部数が減少している反面、講義内容に合わせて教員がオリジナル教材を作成し、学生に配布するケースが増えています。しかし、教材制作で使用するコンテンツの著作権処理、配布作業などを行うのは教員にとって負荷が高く、オリジナル教材の制作・出版、販売・流通を一貫して行うサービスが求められています。この大学教員たちのニーズを受け、3社がそれぞれの強みを活かして大学・大学教員向け教材開発支援サービスを開始することになりました。
サービスでは、教材制作のWeb入稿システムや簡易編集システムなどの制作支援システムの提供や編集・校正・著作権処理のサポートなどを行います。制作した教材は、授業に合わせて、プリントオンデマンドを活用した紙の書籍と電子書籍のどちらでも提供可能。また、教材にISBNコード(国際標準図書番号)を付け、教員の研究成果として、授業以外の出版市場での販売をサポートなども行います。
今後は、電子書籍の利用・分析ツール、著作権クリアなコンテンツを多数収集して提供する教材バンクの構築など、さらなるサービスの充実を図るとともに、丸善を窓口に教員および大学(教育機関)単位で販売し、年間1億5千万円の売上を目指します。