東京工業大学が東京都港区芝浦の田町キャンパスで計画している土地活用の大規模再開発で、事業予定者にNTT都市開発、鹿島建設、JR東日本、東急不動産のグループが選ばれた。大学の教育研究施設や産学官連携施設のほか、ホテル、オフィス、商業施設などを誘致し、JR田町駅東口のにぎわいづくりにも貢献する。

 NTT都市開発によると、建設されるのは附属科学技術高等学校跡地約2万3,000平方メートルの敷地に建つ高さ178メートル、地下2階、地上36階建て延べ床面積約25万平方メートルの高層ビルと、職員宿舎跡地約500平方メートルの敷地に建つ7階建て延べ約2,500平方メートルのビル。完成すれば田町エリアのランドマーク、一大商業拠点になることが見込まれる。NTT都市開発などは、2030年6月ごろから使用を開始、2032年のグランドオープンを予定している。

 PwCアドバイザリーによると、東京工業大学は現場がJR田町駅東口に位置する好条件を生かし、土地の大規模再開発を計画、PwCアドバイザリーが助言してきた。その結果、土地に75年の定期借地権を設定して大規模再開発を進めることにし、事業予定者を公募していた。

 東京工業大学は借地期間中、開発運営事業者から年間45億円の借地料を得られるほか、代物弁済で大学側に一切の財政負担がないまま、教育研究施設や産学官連携施設を取得できる。これらの施設は大学発ベンチャーのビジネス拠点、産学官連携拠点として活用する。

参考:【東京工業大学 施設運営部】東京工業大学田町キャンパス土地活用事業事業予定者(交渉権者)の決定について
【PwCアドバイザリー】PwCアドバイザリー、東京工業大学田町キャンパスの大規模再開発プロジェクトを支援
【NTT都市開発】東京工業大学田町キャンパス土地活用事業における事業協定書締結について

大学ジャーナルオンライン編集部

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