学生が世界の各都市を移り住みながら4年間学ぶ米国のミネルバ大学が日本拠点となる学生寮を東京都港区に開設し、都内で開設式典を開いた。東京はミネルバ大学で世界8番目の都市だが、米国本校以外で初の1年間長期滞在拠点であり、地域ごとの実体験型プログラムの拠点としても新たな位置づけとなる。

 式典には40カ国から入学した125人の2年生が出席した。ミネルバ大学のマイク・マギー学長、日本財団の笹川順平理事長らのあいさつや、学生代表のアフマド・ウスマン・ハンさん(パキスタン)、マルティナ・ディアンダ・ロドリゲス・ヴィラールさん(スペイン)、山口笑愛さん(日本)がそれぞれの意気込みを語った。マギー学長は「グローバルリーダーを輩出し、平和な世界を築きたい。これから日本で始まる学びが学生だけでなく、世界にとっても意味のあるものになるはずだ」と述べた。

 2025年9月に開業した拠点は、品川駅徒歩9分の「goodroom residence 品川高輪」。西武不動産が所有する築60年以上の旧社員寮2棟をリノベーションした物件で、グッドルーム株式会社が運営する。ミネルバ大学のカリキュラムに合わせて、グループワークや個人作業も行える広いラウンジスペースを作り、将来的にはサウナや大浴場を追加して日本の文化をより体験していただける設備も加えていくという。

 ミネルバ大学は創立11年目となる4年制の総合大学。約100カ国から集まった学生は学士・修士あわせて624名が在籍しており、日本国籍の学生は34名(2025年8月末現在)。授業はオンラインで世界中どこでも受講できるが、在学中の4年間に世界各地をローテーションして現地企業・行政・NPO・大学・研究機関との協働による課題解決型学習やインターンシップに携わる。

参考:【日本財団】米ミネルバ大・長期滞在拠点が日本へ 来日した2年生・125人を迎えた開校セレモニー
【gooddaysホールディングス株式会社】グッドルーム、世界7都市で学ぶ難関「ミネルバ大学」の日本拠点を提供 東京・港区高輪の旧社員寮をリノベし「goodroom residence 品川高輪」として開業

大学ジャーナルオンライン編集部

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