麻布大学は、改正食品衛生法が2021年6月1日から完全施行されたことに対応し、「HACCP(ハサップ)に習熟した人材」として食品安全の専門人材育成を強化していく。
世界標準の食品衛生管理手法であるHACCPが完全義務化となり、HACCPに沿った衛生管理の実施が食品等事業者(製造・加工・調理・販売)に求められることになった。
麻布大学の生命・環境科学部食品生命科学科では、国内の大学に先駆け、第三者の専門機関の承認を受けた食品安全研修を2019年から実施しており、すでに2年間で、計144人が食品安全研修を修了。卒業後食品関連業界や行政・自治体などの食の安全の分野で、即戦力として活躍している。
また、農林水産省からの依頼で、ASEAN諸国におけるHACCP研修を2020年2月にベトナムを皮切りに実施し、計39名が修了した。
2021年度は、食品安全研修の一環であるHACCP管理論を学内の他学科の学生も広く受講できるように展開し、学外からもリカレント教育として社会人研修者を受け入れ、在学生と社会人併せて計110名での実施を目標に、HACCP人材育成を推進していく。
麻布大学は、今後も日本の食品産業の発展及び国際競争力強化に向けた、食品安全の専門人材の教育を強力に推進していく。
※HACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point)とは、食品を製造する際に工程上の危害を起こす要因(ハザード: Hazard)を分析し、それを最も効率よく管理できる工程(CCP:重要管理点)を連続的に管理して安全を確保する手法。NASAで宇宙食を製造する際に考案された。