東京工業大学は、大隅良典栄誉教授がノーベル生理学・医学賞を受賞したことを機に、将来の日本を支える優秀な人材の育成、基礎研究分野における若手研究者等の育成の推進など、研究分野の裾野の拡大を目的として、東京工業大学基金の中に「大隅良典記念基金」を設立した。

 「オートファジーの仕組みの解明」により2016年ノーベル生理学・医学賞を受賞した大隅栄誉教授は、ノーベル賞受賞記念講演において、「科学を何かに役立てるためのものではなく、文化としてとらえ、育んでくれる社会になってほしい」と訴え、他の機会には、日本の大学の基礎体力が非常に低下していることを心配し、若い人がチャレンジングな課題に取り組める環境整備や次世代を担う研究者の育成支援について要望していた。

 今回、大隅栄誉教授からの多額の寄附を原資とし、将来の日本を支える優秀な人材の育成、経済的支援が必要な学生が大学で学ぶための修学支援、長期的な視点が必要な基礎研究分野における若手研究者支援の推進など、研究分野の裾野の拡大を目的として、東京工業大学基金の中に「大隅良典記念基金」を設立した。寄附金は、学生に対する修学支援、若手研究者に対する研究支援、その他基礎研究を実施するための研究環境の整備に活用する。

 寄附金の受入れ開始時期は、2017年1月から。募金対象者は、基金の趣旨に賛同する個人及び企業等。寄附は、郵便局・銀行振込またはインターネットから募金できる。

大学ジャーナルオンライン編集部

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