北海道情報大(北海道江別市)は8月1日、気象衛星ひまわり8号に関するパネルディスカッションを学内の松尾記念館講堂で開催します。隣接する北海道情報技術研究所の敷地内に気象衛星ひまわり運用事業株式会社の副局が運用を始めたのに合わせ、ひまわり8号についてもっと知ってもらおうと企画しました。
パネルディスカッションは、渡部重十北海道情報大教授、宇宙情報センター長を司会進行役に、気象キャスターの菅井貴子さん、札幌管区気象台の足立勇士予報課長がパネリストとして参加。ひまわり8号の登場で何が変わるのか、天気予報がどう変わるのか、人工衛星で地球の何が分かるのか、私たちの生活にどうか関わってくるのかなどについて意見を交わします。このあと、ひまわり8号運用アンテナの見学会も予定されています。入場は無料で、事前の申し込みも要りません。また、先着200人には宇宙食がプレゼントされます。
ひまわり8号は日本が開発した大型の静止気象衛星で、2014年10月に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられて静止軌道に入り、2015年7月から正式運用が始まっています。日本や東アジア、西太平洋地域を監視し、天気予報や航空機、船舶の運航に必要な情報を提供します。
これまでのひまわり7号に比べ、観測機能が大幅に強化されました。従来は静止衛星から見える範囲の観測に約30分かかっていましたが、それが10分に短縮されました。台風やゲリラ豪雨をもたらす雲の動きを詳細に把握できるうえ、火山灰や雲煙、黄砂の動きも精密に観測することができます。衛星に対する指示もこれまで1日1回に限られていましたが、2.5分間隔で出せるようになっています。送受信のための地上設備は埼玉県鳩山町に主局、主局が災害で使えなくなったときに備え、台風被害の少ない江別市に副局を置きました。