タリバン政権の発足やイスラム国の相次ぐテロでアフガニスタン情勢が混とんとする中、東京外国語大学、千葉大学はアフガニスタンから日本への元留学生救済を目指し、オンラインでシンポジウムを開催した。
東京外大によると、シンポジウムは東京外大大学院総合国際学研究科、千葉大学グローバル関係融合研究センター、リーディング研究育成プログラム「日本の多文化共生社会構築へ向けた移民・難民研究」の共催。
東京外大世界言語社会教育センターの登利谷正人講師が「アフガニスタンの現状と社会背景」と題して講演したあと、アフガニスタンからの留学生教育に携わった広島大学大学院人間社会科学研究科の片柳真理教授、東京外大大学院総合国際学研究院の伊勢崎賢治教授らが経験談を発表、全体で討論した。
アフガニスタンには、国費留学生や国際協力機構(JICA)の復興事業によって日本で学んだ元留学生が1,400人近くいる。その中には現地の日本関係機関と関連して働くなどしている人もおり、混乱する母国から日本へ退避を望む声がある。
かつて彼らを留学生として迎えた教育機関の中では、教え子たちの現状に強い懸念を持ち、救いの手を差し伸べられないかという声が上がっている。
参考:【東京外国語大学】「アフガニスタン元留学生『教え子を救え!』プロジェクト・シンポジウム 私たちはいかにアフガニスタン留学生を教えてきたか」を開催