千葉商科大学が2021年10月実施の学部入学者選抜においてオンラインでの面接試験を導入したところ、受験生の46%がオンライン面接を選択したことが分かった。
千葉商科大学は文部科学省の要請に基づき、新型コロナウイルスの影響を受ける受験生へ配慮として、2020年度は入試日程と出願資格の基準の変更やオンラインオープンキャンパスの実施に続き、2021年度は10月16・17日実施の学部入学者選抜において、受験生の安全を守るためオンラインでの面接試験を導入した。
対象となった試験は「給費生総合型選抜」「一般総合型選抜 10月期」「併願総合型選抜」「文化・スポーツ実績総合型選抜 10月期」「付属高等学校生対象総合型選抜」。いずれも受験生の希望に合わせて、自宅等でのオンライン面接、大学が用意した地方会場でのオンライン面接、大学での対面面接から自由に選べるようにした。
その結果、受験生602名中277名がオンライン面接を選択した。オンライン選択者の地域区分は1都3県173名(62.5%)、その他104名(37.5%)で、目的どおり受験生の移動を抑え、感染拡大の予防につながったとみられる。
オンライン面接のシステムは、短期間での導入支援や事前の接続チェックが簡単、受験者の接続チェックの進捗・面接の進捗管理ができる等の運用面での使い勝手から株式会社ZENKIGENが提供するDXサービス「harutaka」を採用した。接続率は99.8%で、接続に関してサポートセンターへの問い合わせは「入室できない」「カメラ/マイク接続エラー」など2日間で15件が寄せられた。これらの問合せはURLの確認やharutakaのトラブルシューティングで解決したという。
今回のオンライン面接について、選択した受験生にアンケートを行った結果、オンライン面接システムの操作性については「簡単77.9%、まあまあ簡単18%、やや難しい3.3%、難しい0.8%」、対面とオンラインの選択肢があることについては「満足86.1%、概ね満足13.1%、やや不満足0.8%、不満足0%」だった。また、感染症の流行に関わらず、オンライン面接があれば希望するかという問いに対しては、59%がオンライン面接を希望し、対面面接を希望したのは41%だった。
「harutaka」を導入した入試担当者は「地方からのアクセスによる受験生の金銭的な負担を軽減できることを考えると、新型コロナウイルスが収まっても、面接試験のオンライン化は標準になっていく」とコメントしている。
千葉商科大学では、文部科学省の進める大学入試改革の方針に沿い、CBTをはじめとする入試のオンライン化を着実に促進してきた。今回の実施結果やアンケート結果を踏まえ、11月の入試でも選べるオンライン面接の実施を予定している。