情報教育の充実に取り組む京都府福知山市と福知山公立大学は、2021年11月「福知山城マインクラフト」プロジェクトを開始した。売上本数世界1位のゲーム「マインクラフト」の世界に、地元のシンボル「福知山城」を建築する。アジア初のプロマインクラフター、タツナミシュウイチさん監修のもと、情報学部の学生14名が2022年3月の築城を目指す。
「福知山城マインクラフト」プロジェクトは課題解決型学習(PBL)の一環として位置付け、築城までのプロジェクト進行管理を大学生が担う。2021年11月11日の初回授業ではタツナミシュウイチさんを講師に迎え、マインクラフトについて「自由度がとても高い、学びのプラットフォーム」「協働で建築することで、コミュニケーション能力の向上にもつながる」ことを学んだ。タツナミさんは「できるかぎり精巧に建築することで、訪れた人も楽しむことができ、学びを得ることができる」「ただ作って終わり、ではなく、誰かの役に立つ、社会貢献できるプロジェクトにしてほしい」と学生たちに期待を寄せた。タツナミさんとのオンライン授業は計6回予定しており、2022年3月の完成を目指し建築・進行管理を行う。
福知山城は丹波を平定した明智光秀により1579年年ごろ築城された。明治初期に廃城となるも、福知山市民による瓦一枚運動の熱意によって三層四階の天守が復元された。2017年には「続日本100名城」に選定され、2018年11月、将棋の最高峰タイトル戦「竜王戦」の舞台にもなった。このほか、天守閣を丸一日開城した日本初の試み「一日城主」や「現代大茶会」、国内最大級のプロジェクションマッピングなど様々な取り組みを行っている。また実業家の前澤友作さんのふるさと納税500万円を活用した「#福知山城チャレンジ」により、2022年3月に明智光秀を主人公にした史上初の能を上演する。