日本最大級の留学エージェントでもある株式会社留学ジャーナルは、日本人留学生および留学希望者の動向をさまざまな視点から調査・分析する「留学白書2017」を取りまとめ、その調査結果の要旨を公表した。

 2016年に留学ジャーナルを利用して留学した国は、1位カナダ、2位アメリカ、3位オーストラリアで、2年連続カナダがトップになった。しかし、オーストラリアへの出発者数が前年比35%増であったのに対し、アメリカが前年比8%減となり、2位と3位の差は僅かだった。昨今の海外情勢の不安を避け、4位には、ニュージーランドがイギリスを抑えランクインした。

 留学を検討する大学生に、所属する大学で留学制度があるか聞いたところ「はい」と回答したのは85.4%であったが、その留学制度の利用意向については7割が利用しないと回答した。学校の留学制度を検討する上で障壁となるのは「語学力が基準に満たない」が44.3%でトップ、「行きたい提携校がない」が28.1%、「留学する時期が合わない」が27.3%だった。

 また、「就職内定率や雇用情勢など、就職状況が留学検討に影響するか」を聞いたところ「影響あり」「やや影響あり」が30.2%と、昨年から7.7ポイントダウンした。具体的な影響として「留学時期を早める」(9.3%)、「留学期間を短くする」(5.8%)という回答が昨年より増えており、採用選考の解禁日や就職活動の動向を気にかける学生の様子が見て取れる。

参考:【留学ジャーナル】留学ジャーナル 『留学白書2017』を発表

大学ジャーナルオンライン編集部

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