日本損害保険協会が全国の高校で公民科、家庭科を教える教員を対象に生活上のリスクに対する備えや損害保険に関する教育の必要性について調べたところ、8割強が損害保険に関する教育を必要と考えていることが分かった。

 調査は9月から10月にかけて全国の高校に郵送とウエブで解答を求め、公民科担当教員700人、家庭科担当教員936人から回答を得た。

 それによると、公民科では32.0%、家庭科では68.4%の高校が生活上のリスクに対する備えついて授業で教えている。年間の授業時間は各学年とも1時間未満が3~4割を占めた。公民科担当教員の91.7%、家庭科担当教員の97.1%がこうした教育を必要だと考えている。

 損害保険について授業で教えているのは、公民科で11.0%、家庭科で32.7%。年間の授業時間は1時間未満が4割以上を占めた。公民科担当教員の79.3%、家庭科担当教員の87.1%が損害保険に関する教育を必要と回答している。生活上のリスクに対する備え、損害保険とも今後の授業に必要なものとして、副教材やツールの充実を挙げる声が最も多かった。

 2018年に告示された高校学習指導要領では、生活上のリスクに対する備えや自助の観点から、民間保険について公民科と家庭科で触れることが示された。2022年4月からは成年年齢が18歳に引き下げられ、高校在学中でも親権者の同意を得ずに民間保険の契約が可能になる。

参考:【日本損害保険協会】損害保険に関する教育を行うことが必要と回答した教員、8割超~高等学校における損害保険等の教育に関する調査を実施~

大学ジャーナルオンライン編集部

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