既卒者や外国人の採用が今後増え、通年採用を実施する企業が増加しそうなことが、日本経済団体連合会の全国調査で分かった。仕事内容や勤務地が限定されるジョブ型採用も、大企業を中心に増加の気配が見え、採用の多様化が急速に進みそうだ。

 調査は2021年8~10月に電子メールで全国の企業などに調査票を配布し、381社から回答を得た。内訳は経団連会員企業335社、非会員企業46社。

 それによると、新卒者と既卒者の採用割合は過去3年間で9対1とする企業が23.7%で最も多かったが、今後5年間では7対3と考える企業が15.6%で最多になった。9対1と考える企業が8.4%に減少する一方、6対4、5対5と考える企業が増加した。

 これに伴い、通年採用は新卒者で過去3年間の32.7%が今後5年間で55.2%に増える見通しになった。ジョブ型雇用も新卒者で3.8%が18.8%、既卒者で26.8%が43.7%に増加するとした回答が寄せられている。

 外国人採用は過去3年間で「増加している」と答えた企業が10.1%にとどまったのに対し、今後5年間では21.8%が増加を予測した。理由は優秀な人材の確保や社内のダイバーシティ促進が多かった。

 採用の多様性が今後、広がると考えられているのを受け、大学改革に期待する項目として、67.9%が「課題解決型教育プログラムの充実」、64.2%が「企業や行政などと連携した実践的な教育プログラムの充実」を挙げている。

参考:【日本経済団体連合会】採用と大学改革への期待に関するアンケート結果

大学ジャーナルオンライン編集部

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