日本大学生産工学部 機械工学科は、記憶力スクールを展開する「記憶の学校」と共同研究を開始する。記憶術を習得する過程で変化する脳活動を計測することで教育効果を検証し、効果的に記憶力を向上させるプログラムの開発を目指す。

 スマートフォンの普及により、検索すれば情報が手に入るようになったことで物事を記憶する機会が減っている。そのため記憶力の低下を感じる人々が増え、記憶力スクールの需要が高まっている。しかし従来の研究ではこうした記憶力向上プログラムに対して科学的根拠に基づいた効果検証システムは確立していないのが現状だ。

 “記憶の学校“は18種目あるメモリースポーツ(記憶した能力を披露し競う競技)のうち10種目で日本記録を保持している「日本一の記憶王」大野元郎氏が立ち上げた記憶力スクール。後天的に身に付けた独自の記憶法を約8,000人以上の受講生に伝えてきた。

 今回の共同研究では、“記憶の学校”が提供する記憶力向上プログラムの受講生の脳活動をポータブルNIRS(近赤外光による脳血流計測装置)で測定。記憶術習得者と記憶術未習得者における記憶時及び記憶再現時の脳活動の特徴・相違を分析する。また、分析データを活用して記憶力アップのメカニズムを科学的に解析し、新しいサービスの創造や効果の高い記憶術を開発する。

参考:【@Press】“日本一の記憶王”と日本大学が共同研究をスタート! 数字1,624桁を記憶する脳活動を科学で紐解く!

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