大阪大学は第1回国立大学法人大阪大学債券となるサステナビリティボンドを28日に発行する。大学債の発行は国立大学法人で東京大学に続いて2例目、サステナビリティボンドの発行は国内での大学で初めて。
大阪大学によると、大阪大学債券は愛称が「大阪大学 生きがいを育む社会創造債」。発行額300億円で、利率1.169%、発行年限が40年となる。発行の主幹事証券会社をみずほ証券と野村證券、受託会社を三菱UFJ銀行が務める。
発行のフレームワークは国際資本市場協会が定めた原則やガイドライン、環境省と金融庁の各ガイドラインに適合し、日本格付研究所から最上位評価のSU1(F)を取得している。
発行で集めた資金は、人が社会で活躍できる寿命を延ばしてあらゆる世代が社会を支え、豊かで幸福な人生を享受できる社会を築くため、人材の育成や研究環境の整備、経営基盤の強化などに充てる。この方向性を示した大阪大学の中長期マスタープランは1月に策定された。
サステナビリティボンドは調達した資金を地球環境の保護や社会課題の解決の双方に資するプロジェクトに充てる債券を指す。環境省によると、サステナビリティボンドの国内企業発行件数は2021年度で39件、発行額は約1兆円に上った。前年度に比べ、件数は2倍、額は65%増と大きく伸びている。
参考:【大阪大学】「大阪大学 生きがいを育む社会創造債」第1回国立大学法人大阪大学債券の発行について -国内大学初のサステナビリティボンド-