ロシアの軍事侵攻で学生生活を送れなくなっているウクライナの学生に対し、日本の私立大学の半数近くが受け入れの準備や検討を進めていることが、日本私立大学連盟の調査で分かった。受け入れを決めたり、最終決定に向けて調整していたりする私立大学は全体の17%に当たる17校に上る。
日本私立大学連盟によると、調査は加盟123校の4月末時点の状況を聞き取り、うち100校から回答を得た。
ウクライナの学生受け入れについては、8校が決定済み、9校が最終決定に向けて調整中、30校が準備・検討中と答えた。予定がないとしたのは残り53校で、ほぼ半数の大学が何らかの対応に前向きな姿勢を見せていることが明らかになった。
受け入れ予定の人数は全47校の合計で学部学生が121人、大学院生が20人。学生に対する支援で渡航費は全額支給が14校、一部支給が5校、学費は全額支給が27校、一部支給が1校、住居費は全額支給が17校、一部支給が6校、生活費は全額支給が3校、一部支給が18校だった。
調査では受け入れ校の名前を挙げていないが、京都府の龍谷大学、京都先端科学大学、福岡県の日本経済大学などが受け入れを進めている。日本私立大学連盟は調査結果を文部科学省に報告し、各大学の取り組みを支援するよう要望した。