東京工業大学では、2017年11月22日、学生、教職員、執行部、卒業生総勢約200名が大岡山キャンパスに集まり、「東工大の未来を語り合う大ワークショップ ~2030年に向けた東京工業大学のステートメント“ちがう未来を、見つめていく。”をもとに~」を開催した。同大学のワークショップとしては最大規模。

 副題となっているステートメント「2030年に向けた東京工業大学のステートメント(Tokyo Tech 2030)」は、30名規模の4回のワークショップを通じて2017年春にまとめたもの。「ちがう未来を、見つめていく。」というフレーズから始まる“Spirit(スピリット)”と、「尖らせる」「共鳴する」「実装する」からなる“Action(アクション)”の2つで構成され、東京工業大学の目指す姿を示している。

 今回のワークショップは、これをもとに、より多くの学生・教員・職員・卒業生が大学の将来について「自分ごと」として関わり、現状と未来についてフラットな立場で語り合い、新たな出会い・アイデア・エネルギーを生み出すことを目的に開催された。

 ワークショップでは、少人数のグループに分かれて、このステートメントを輪読。気になるフレーズについて語り合い、3つのテーマ「それぞれの東工大との関わりの中で、いいね、あるいはちょっとなぁと思うところ」「理想の東工大とは?ユニークな世界やトップクラスって何だろう?」「イケてる東工大になるために」について、席替えしながら考えや想いを語り合った。

 最後には、話し合いの結果生まれた“自身のアイデアを紹介したい”、“アイデアを発表し共感できる仲間を募りたい”という参加者のための発表タイムが設けられ、産業界のどんな難問にもスパッと応える「東工大科学技術Hospital(ホスピタル)」の設立や、教職員・学生を交えたサークルの設立などさまざまな提案が行われた。

 参加者からは「大勢の人とフラットな立場でにぎやかに語り合え楽しかった」、「同じ東工大の一員でありながら、このような機会でないと会うことのない方々と話ができたことが貴重だった」などの感想が寄せられたほか、「来年のワークショップ実行委員を募る」といった提案もあり、今後、さらに大学のなかに対話の文化が根付いていくことが期待される一日となった。

大学ジャーナルオンライン編集部

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