東京経済大学経済学部の小川英治教授が国際協力推進に貢献したとして、令和4年度の外務大臣表彰を受けた。政府開発援助(ODA)の妥当性を確認する開発協力適正会議の座長を長く務めたことなどが高く評価された。
小川教授は一橋大学商学部商学科卒業後、米ハーバード大学経済学部客員研究員などを経て1991年に一橋大学助教授、1999年に教授となり、一橋大学副学長、日本金融学会会長などを歴任。主な研究分野は国際金融。2020年から東京経済大学経済学部教授を務める。
開発協力適正会議の座長を2003年から2021年まで務め、日本のODA事業の戦略的かつ効果的な援助の実現に尽力し続けた。また同会議の前身である「無償資金協力実施適正会議」委員として、開発協力に関する卓抜した知見を生かして議論の質を深めたことなどが認められて表彰された。
小川教授は「日本のODAの事業の妥当性をチェックするという形で、間接的ながら日本が実施してきた発展途上国への開発協力に少しでも貢献できたと評価をいただいたことは大変光栄です」とコメント。またケニア中央銀行附属金融学校に対するJICAの技術支援に関与した際、現場でODAの事業を遂行する人々の苦労を垣間見たことを振り返り「発展途上国のみならず、日本及び国際社会にとって開発協力面での国際協力が重要であることを多くの方々に再認識してほしい」と語った。
外務省によると、2022年度の外務大臣表彰は、小川教授を含めた国内外の197個人と48団体が国際協力への貢献などで表彰された。