立命館大学は、文部科学省が発表した科学研究費助成事業「平成27年度科学研究費補助金(科研費)の配分」の採択金額ランキングで、私立大学では、慶應義塾大学、早稲田大学に次ぐ3位(西日本私立大学1位)となり、また、採択件数ランキングでは、慶應義塾大学、早稲田大学、日本大学に次ぐ私立大学4位(西日本私立大学1位)となりました。2005年からの10年間で同大の採択金額は約2.3倍、採択件数は約2.5倍に伸びています。
科研費は、人文学、社会科学、自然科学など全ての分野にわたり、基礎から応用、独創的・先駆的な「学術研究(研究者の自由な発想に基づく研究)」を対象とする競争的資金です。審査は、専門分野の近い複数の研究者による「ピア・レビュー」という方式で行い、その配分を決定します。2015年度の科研費では、ピア・レビューによる厳正な審査を経て、約3万件を新規採択し、継続分を合わせて総額約2千億円を配分しました。
私立大学において、大学の国際的な評価を高めるには研究力の向上が重要である一方、学費への依存度が高い学内予算を研究に投資するのは難しいのが現状です。そのため、全ての分野で基礎から応用までのあらゆる研究を対象とする科研費は、私立大学の研究活動を支える重要な資金であり、また、各種大学ランキングなどでも取り上げられる大学の研究力を示す指標としても位置づけられています。
立命館大学の2015年度の科研費は、同大過去最高の520件が採択され、経営学・社会学の新規採択件数は全国大学1位であるほか、知覚情報処理・知能ロボティクス、生命・健康・医療情報学なども新規採択件数上位にランクインしています。