2024年4月、甲南大学はグローバル教育の新たな展開として、グローバルキャリアを志す1学年25名に向けた特別な学位プログラム「グローバル教養学位プログラム(英語名称:“STAGE” Special Track for Accelerated Global Education)」を開設する(設置構想中)。文部科学省が定める「学部等連携課程制度」を活用し、世界を知る教員陣が学部やセンター等の組織の枠を超えて集まり、グローカル人材として世界基準で考え社会の第一線で活躍する人物を育成する。
“STAGE”で学ぶ学生は、学部学科と同じように「 “STAGE”を実施する基本組織(※名称検討中)」に所属する。1年次から4年次まで少人数クラスのゼミが必修科目となっており、1学年定員25名に対して11名の教員陣がアカデミックアドバイザーとして卒業までチームで指導にあたる。また卒業要件のひとつに複数言語圏への「ダブル留学」を掲げており、異なる言語圏での留学や生活を体験し、異文化に対する思考を養う。
“STAGE”では、課題解決につなげる政策の企画・策定に関わる上で必要な経済学、法学・政治学、経営学の幅広い知識を修得する。さらに、データサイエンス・AIに関してもリテラシーから応用基礎レベル相当までを学ぶ。企業・行政等連携によるグローカル実践PBL科目では留学での経験や社会科学の知識、データサイエンス・AI活用力を活かし、地域や企業が抱える課題解決に取り組む。これらの学びを通じてOECD(経済協力開発機構)が定める“GLOBAL COMPETENCE(他者と共存しながらコミュニケーションを図り、行動していく力)”を身につける。
甲南大学におけるグローバル教育の歴史は古く、1976年に「甲南・イリノイセンター」(現・国際交流センター)を開設して以来、1994年開設の「国際言語文化センター」とともにグローバル教育を推進してきた。2015年からは全学生を対象に「融合型グローバル教育の推進」を掲げ、海外大学との国際交流協定・留学プログラムの開発や国際交流の拠点や少人数の特別なグローバル教育プログラムを生み出してきた。今回発表した“STAGE”(設置構想中)により、さらに新たな革新による魅力あるグローバル教育を展開する。