上智大学、お茶の水女子大学、静岡県立大学が合同で申請した事業「人間の安全保障と多文化共生に係る課題発見型国際協働オンライン学習プログラムの開発」が、2018年度文部科学省「大学の世界展開力強化事業~COIL型教育を活用した米国等の大学間交流形成支援~」に採択された。

 今回採択された事業は、オンライン教育(Collaborative Online International Learning:COIL)を利用した遠隔教育と交流事業を軸に、日本とアメリカの2国間の大学間連携を図るもの。上智大学・お茶の水女子大学・静岡県立大学と、この3大学の協定校を中心としたアメリカの10大学が参加。目標として、①学生へのグローバル教育機会の提供②連携大学と地域社会のリソースを活用した多層的な学生交流の推進③国際協働オンライン学習プログラムの第3国への展開を通じた途上国での教育格差是正への貢献を掲げ、2018年9月から活動を開始する。

 最大の特徴は、国内連携3大学の強みを組み合わせた国内循環型のマルチキャンパスでの留学生受入プログラム。東京の2大学で講義を受けた留学生が静岡県立大学を通じて静岡県内の企業・団体でのインターンシップに参加し、地方での国際交流と産学連携を促進する。また、東京では、上智大学が英語による講義、お茶の水女子大学が日本語教育を提供。各大学のリソースを最大限に活用する。また、授業科目へオンライン教育(COIL)を積極的に導入し、アメリカの大学とつなぐことで、留学機会が得にくい学生に、日本にいながらにしてアメリカの学生と共に学ぶ場を創出する。

 文部科学省では、国際的に活躍できるグローバル人材の育成と大学教育のグローバル展開力を強化するため、国際教育連携の取組みを支援する「大学の世界展開力強化事業」を実施している。2018年度は、アメリカ等の大学との間でCOIL型教育を活用したプログラムを構築・実施する事業及びプラットフォームを構築する事業に対して重点的に財政支援を行っている。

参考:【上智大学】国内3大学・米国10大学の連携によるオンライン教育を活用したグローバル・シティズンシップ教育プログラムを展開

大学ジャーナルオンライン編集部

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