新型コロナウイルスの感染拡大で広がった大学のオンライン授業について、大学生や短期大学生の約4割が「教員や他の学生とやり取りしにくい」と感じていることが、文部科学省の全国学生調査第2回施行実施で分かった。さらに2割以上が「授業内容を理解しにくい」と答えている。

 文科省によると、調査は1~2月、全国582大学の在籍する2年生約47万人、4年生約48万人、全国157の短大に在籍する2年生以上約2.5万人を対象にインターネット方式で実施した。

 その結果、オンライン授業で評価する点については、事前に録画した授業の映像を視聴するオンデマンド型オンライン授業で「自分のペースで学習しやすい」が72%、教員とリアルタイムのやり取りをする同時双方向型で「自由な場所で授業を受けやすい」が51%あった。

 これに対し、オンライン授業の問題点としては、リアルタイムのやり取りをする同時双方向型で「他の学生とやり取りしにくい」が42%、「教員とやり取りしにくい」が36%に上った。ほかに「映像・音声や通信環境の影響で授業が受けにくい」が41%あったほか、「疲労を感じやすい」が40%、「授業内容が理解しにくい」も25%から出た。

 オンライン授業の問題点が学生から指摘された格好で、文科省は今回の調査結果を踏まえ、オンライン授業の質を保つための指針を策定することにしている。

参考:【文部科学省】令和3年度「全国学生調査(第2回試行実施)」の結果について(PDF)

大学ジャーナルオンライン編集部

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