株式会社マイナビは、「マイナビ 大学生低学年のキャリア意識調査(2025・2026年卒対象)」の結果を公表した。大学1、2年生の男女1,051名に現時点の仕事や就職活動に関する考えを調査したもので、今回で6回目となる(前回調査:2021年12月実施)。

 調査によると、卒業後に就きたい仕事・キャリアの方向性が「決まっている(具体的に+どちらかといえば)」学生は43.0%で前年に比べ0.4pt微増となった一方、「全く決まっていない」学生も前年比3.8pt増えて25.3%に。2年連続で増加した背景にはコロナ禍での社会情勢の変化などにより、将来像が描きづらかったり、方向性を変えざるを得なかったことが考えられる。方向性が決まっている学生のうち、73.9%は大学入学前に将来のキャリアを意識し始め、特に高校生時が40.4%と最多、次いで大学生が2番目に多く26.1%だった。

 自分の将来に対してもっとも不安に感じることを聞くと、29.8%の学生が「お金」と回答しており、前回調査で1位だった「就職活動」を上回って2年ぶりに最多となった。将来の不安に対して、現時点で取り組んでいることを自由回答で聞くと、「お金」を選択した学生は「節約や貯蓄をしている」のほか、「(投資など)お金に対する勉強」を行っているというコメントも見られた。資産の増やし方について実施状況や興味関心を聞くと、「投資を実施している」と回答した学生は17.1%で、また、現在投資を実施してない学生のうち58.9%は興味関心があることが分かった。

 社会人になったあと「仕事・家族・友情・恋愛・自分の趣味」のうち、それぞれどの程度の比重をおきたいか聞いたところ、平均して「仕事」におきたい比重が25.8%でもっとも高く、次いで「家族」が25.7%、「自分の趣味」が19.1%だった。一方、「もっとも大切にしたいもの」を聞くと、最多は「家族」で42.5%、次いで「自分の趣味」が24.7%となり、「仕事」や「友情」、「恋愛」より多かった。学生のコメントを見ると、「家族や友情に負けないくらい(比重をおいて)やりたいことを仕事にするつもり」「趣味代のために働くことにやりがいを感じる」などの意見があった。人生において「仕事」の比重が大きいと考えている学生が多いものの、「もっとも大切にしたいこと」は「家族」や「自分の趣味」であり、仕事はそのための手段として捉えている学生もいると推察される。

 調査を担当したキャリアリサーチラボの沖本麻佑研究員は、2025・2026年卒の就職活動について「低学年の学生においては、2025年卒からは一定の要件を満たせばインターンシップで得た学生情報が採用選考で利用可能になったり、2026年卒以降の専門性人材において採用スケジュールの弾力化が検討されていたりと、採用選考における方針転換がなされる年に就職活動を行う学年となります。どのような変化があっても対応しやすいよう、自身のキャリアの方向性について考えておくことも重要です」とコメントしている。

参考:【株式会社マイナビ】「マイナビ 大学生低学年のキャリア意識調査(25・26年卒対象)」を発表 

大学ジャーナルオンライン編集部

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