深層学習を用いた新規肌分析方法について共同研究を進めている東京電機大学と株式会社アルビオンは、「深層学習を用いて表面化していないシミの画像を生成する技術」と「深層学習を用いた化粧品の継続使用による未来の肌を予測し画像化する技術」に関する研究成果を学会で発表した。
1つ目の研究は、特に30代以降で徐々に肌の表層に現れてくるシミについて、特殊なカメラを使うことなく深層学習を用いて表面化していないシミの画像を生成する技術。この研究により、通常のカメラで撮影した肌の画像から表面化していないシミの画像を生成する技術を見出すことができた。
2つ目の研究は「深層学習を用いた化粧品の継続使用による未来の肌を予測し画像化する技術」。今の肌状態から化粧品を使用し続けた肌の未来を予測するのは非常に難しいという課題に着目し、化粧品を一定期間使い続けた肌の画像を深層学習させることで、現状分析から化粧品を使用し続けた場合の効果を予測する方法について検討した。この研究により、現状の肌の画像から、化粧品を継続使用した未来の肌を予測し画像化するアルゴリズムを構築した。
今回の研究成果を活かすことで、現在の肌状態の確認、未来の肌の予測からスキンケア継続後の肌イメージの提案が可能となる。将来的には、この技術を適切な商品選びやスキンケアに対するモチベーションアップの一助として活用することを目指す。今後は、さらに肌分析方法の精度をあげ体系化を進めていく。
※深層学習とは、人間の神経細胞の仕組みを再現したニュートラルネットワークと呼ばれるモデルを用い、画像認識や音声認識など、人間が自然に行う認知や学習と同じように、コンピュータに学習させる手法の一つ。