大阪樟蔭女子大学大学院(大阪府東大阪市)は2018年4月、人間科学研究科人間栄養学専攻に附属する「くすのき健康栄養センター」を開設した。栄養の専門家の教育・育成に関するアカデミックなスキルを一般に提供し、地域医療や自治体と連携した栄養相談などを行う。大学附属機関としては大阪府では初めての取り組みとなる。
大阪樟蔭女子大学は健康栄養学部を擁し、栄養士、管理栄養士など人材を輩出してきた。創立100周年を迎えた同大学が栄養教育機関として地域連携と健康・栄養の教育活動拠点を築いたのが「くすのき健康栄養センター」だ。
センターでは、フレッシュママ、親子、一人暮らし、高齢者(その家族、介護者)など、参加者のライフステージ別に「家庭でも手軽に作れる」をコンセプトとした料理教室を開講。「健康栄養フェア」では学生と地域住民との交流の場を創出する。また健康機器を使ったヘルスチェックや食べ方セミナー、栄養相談などを通じて、健康に関する食の情報を正しく発信し、安心な食生活を提案する。
2018年6月1日には、より地域住民により添いながら支援することを目的に、学外(東大阪市長栄寺)にセンターを移転。栄養の力で地域住民の健康寿命延伸に寄与し、大阪樟蔭女子大学の学生及び卒業生の専門スキルを高めることを目指す。
2018年7月1日からは、東大阪市(国民健康保険)の特定健康診査の結果において、生活習慣病のリスクが高いとされた人の「特定保健指導」も実施する予定。今後も東大阪市を中心とする産学官の連携を深め、地域での包括的な栄養維持増進の輪を広げていく。