埼玉工業大学人間社会学部 情報社会学科の森沢教授(情報コミュニケーション研究室)と深谷市で総合建設業を営む株式会社アーキテクトは、半球ドームシアター「à Repos(ルポ)」を用いたユーザー参加型インタラクティブ・アートシステムを開発。「Re*FLECTIONS(リフレクションズ)」と命名した。

 森沢教授とアーキテクトは、2021年4月より特殊発泡ポリスチレン建造物(ドームハウス)の特性を活かした用途開発を目的とした共同研究を続けている。ドームハウスは耐震性・耐熱性に優れたユニークな形状を持ち、映像投影から音響特性に優れた機能性建造物としても国内外から注目されている。

 ドームシアター「à Repos」は、①ドームハウスの半球型スクリーンを活用した映像による視覚体験、②ドームハウスの音響効果を活かした空間音響設計による聴覚体験、③精油100%を使用してオリジナルブレンドされた香りによる嗅覚体験、の3つの体験による没入感を特長としている。「Re*FLECTIONS」開発にあたり、研究グループは「à Repos」のコンテンツを体験したユーザーの生体情報を測定する実験からスタートした。

 共同研究では「à Repos」にインタラクティブな要素を取り入れることで、誰もが楽しみながら癒されるコンテンツの開発を目指した。半球型のスクリーンに包み込まれるような感覚を活かすため、「Re*FLECTIONS」では、映像とリラクゼーション効果に関する実験結果をもとに、自然な揺らぎを感じる360度映像と音響を使用。ビジュアルプログラミング言語によって直感的な操作ができるDerivative社が開発したソフトウェア「TouchDesigner®」を使用し、誰でも「à Repos」の中を自由に動きながら体験できる、没入感の高いインタラクティブな表現を実現した。

 今回公開する「Re*FLECTIONS」の第1弾コンテンツは、体験者の身体の動きに反応して水流が現れる「Water Pop」と、深谷市の人気キャラクター「ふっかちゃん」が現れる「Fukka World」。「Water Pop」では、体験者の動きに反応して絶えず変化する水の動きに身を委ね、包み込まれる感覚を感じることができる。「Fukka World」は、埼玉県深谷市の人気キャラクター「ふっかちゃん」が漂う不思議な世界で、体験者の動きにあわせて愛らしく変化する「ふっかちゃん」と遊ぶことができる。

参考:【埼玉工業大学】人間社会学部 森沢幸博 教授が産学連携で新しいシステムを開発 

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