日本工業大学は2024年度入学者より、学校推薦型選抜(指定校)に奨学金制度を新設する。指定校入試合格者の入学前教育を充実したものにしてほしいという狙いから、入学後に実施する基礎科目のクラス分けテスト成績上位者に奨学金を給付する。

 多くの大学で、入試形態の多様化が進み、推薦入試や総合型選抜での入学者が増加している。それに伴い、入学後に必要となる基礎学力や学びへの意欲をもたせる入学前教育の重要度が高まってきた。日本工業大学では合格後から入学までの期間に数学・物理・英語のテキスト課題やスクーリングでの授業等を実施している。しかし、取り組み状況には個人差があり、特に合格発表から入学まで約4カ月もの期間がある学校推薦型選抜(指定校)の合格者は、学びのモチベーション維持と基礎学力向上が課題となっていた。

 そこで、2024年度の学校推薦型選抜(指定校)による入学者の中から、入学後に実施する数学・物理・英語の基礎科目のクラス分けテスト成績上位者に奨学金を給付する制度を新設した。「指定校奨学金」として、入学年度の年間授業料に相当する98万円を上位7名に、半額の49万円を14名に給付する。また、その他のテスト成績上位者に「入試奨学金」として20万円を給付する。給付は入学年度のみで、奨学金が決定次第、学費から減免される。

 この「指定校奨学金」を活用することで、入試合格後も奨学金獲得を目指して意欲的に入学前教育に取り組み、入学後、スムーズに大学での学びに接続していける学力を養えるよう大学側は期待を寄せている。

参考:【日本工業大学 受験生サイト】【2024年度入試】学校推薦型選抜(指定校)に奨学金制度を新設

日本工業大学

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1967年に開校した日本工業大学は、専門的な実験・実習・製図科目を初年次から履修させるなど、独自の「実工学」の学びを展開しています。現在は、基幹工学部・先進工学部・建築学部の3学部7学科2コース編成で、伝統の実工学教育を継承・発展。実工学教育のさらなる深化を目[…]

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