岩の力学分野で優れた業績を上げた研究者に与えられるドイツのウォルター・ヴィトケ賞(Walter Wittke Prize 2023)に、埼玉大学大学院理工学研究科の富樫陽太助教が日本人で初めて選ばれた。岩盤の変形異方性に関する研究が高く評価された。

 埼玉大学によると、ヴィトケ賞は独アーヘン工科大学のウォルター・ヴィトケ元教授が設立したウォルター・ヴィトケ財団が毎年、岩の力学分野で顕著な業績を上げた研究者を1名選び、表彰している。

 富樫助教は単結晶体を変形させるとき、縦方向と横方向で強度や破断伸びが異なることを示す変形異方性に関する論文を学術誌で発表し、その内容が認められた。表彰式はドイツのヴァインハイムで開かれ、富樫助教が研究内容について講演した。

 富樫助教は横浜国立大学大学院修了。神奈川県県土整備部技師、鉄道総合技術研究所研究員などを経て埼玉大学大学院理工学研究科助教を務めている。専門分野は岩盤力学、トンネル工学。

参考:【埼玉大学】【日本人初】Walter Wittke Prize 2023を受賞(大学院理工学研究科富樫陽太助教)

大学ジャーナルオンライン編集部

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