少年が「闇バイト」と呼ばれる犯罪に巻き込まれ、検挙される事例が全国で相次いでいる問題で、文部科学省は全国の都道府県や政令指定都市の教育委員会、附属学校を持つ国立大学法人や学校法人、都道府県の私立学校主管課などに対し、対策の徹底を文書で事務連絡した。
文科省によると、文書は初等中等教育局児童生徒課名。少年がアルバイト感覚で闇バイトに応募し、重大な犯罪に加担する実態をまとめた事例集が警察庁によって作成されたのを受け、周知のために連絡した。
都道府県教委などに対しては、非行の前兆行為を把握して警察などと連携するほか、警察官らを外部講師に招いて非行防止教室を開催するなどの対策徹底を所管の学校や市区町村教委などに周知を図るよう求めている。
闇バイトは犯罪者集団が特殊詐欺、強盗などの実行役を募るために募集している。アルバイト感覚で応募した少年らが犯罪行為に手を染めるだけでなく、報酬をもらえないまま警察に密告されて逮捕される事例が相次いでいる。
警察庁の事例集は闇バイト応募から検挙までの流れや被害者の苦しみ、検挙された少年たちの声などが詳しくまとめられている。