2023年10月20日、専修大学はキャンパスDXについて紹介する記者懇談会を開催した。2024年からデジタル教育研究システムの構築を目指す「SiU(Socio-intelligence University)グローカル・スマートキャンパス」の展開を予定しており、その基盤の一つとして、校舎に設置された端末ではなく、学生自身のPCを学習に使用するBYOD(Bring Your Own Device)を導入。さらに仮想デスクトップ基盤VDI(Virtual Desktop Infrastructure)と組み合わせたシステムの利用が2023年4月からスタートしており、来春にはキャンパス内のPC約1700台が廃止される。
学生自身のPCを学習に使用するBYODを導入している大学は既に多くあり、仮想デスクトップ基盤VDIシステムを導入している大学も多い。一方、この2つを組み合わせて全学生・全教員が利用できる環境を完全に整えている大学は少ない。専修大学は、約1万8000人の学生が在籍しており、教員は約1100人。全学生・全教員のサービスが始まって約半年が経過した10月現在、大きなトラブルもなくうまく活用できているという。
専修大学は、21世紀ビジョンとして「社会知性(Socio-Intelligence)の開発」を掲げており、教育効果や研究効率を向上させるため、AIを駆使しながら、様々な支援機能を実装したデジタル教育研究システムの導入を決定している。全学生・全教員は、このシステムに大学キャンパスや自宅(ローカル)ばかりでなく、国際交流協定校等の留学先や研究等での滞在先(グローバル)からも、いつでも安全にアクセスでき、天災やパンデミックに対しても学びをとめない頑健な環境を提供できるようになった。
日常の生活の中でChatGPTをはじめとする「生成AI」を利用することは常態化しつつあり、次年度にむけて、さらに有効な活用が進んでいきそうだ。
参考:【専修大学】「学長伝書鳩」No.19 「SiUグローカル・スマートキャンパス2024」構築をめざして-BYODとVDIの導入(2023年度)について-
学長・佐々木重人が 2024 年から展開予定のキャンパス DX についてご紹介<2023 年度「専修大学記者懇談会」のご案内>~学生による「VDI」についての研究発表、情報交換会も実施~ (PDF)