科学技術振興機構は第5回輝く女性研究者賞の受賞者選考で、ジュンアシダ賞に立命館大学理工学部の長谷川知子准教授、科学技術振興機構理事長賞に室蘭工業大学大学院工学研究科の太田香教授を選んだ。表彰式は11月19日に東京都江東区のテレコムセンタービルであり、2人に賞状と賞牌、長谷川准教授に副賞の賞金100万円が贈られた。
科学技術振興機構によると、長谷川准教授は大阪市立大学工学部を卒業後、京都大学大学院工学研究科の博士課程を修了、国立環境研究所特別研究員などを経て2019年から現職。専門は環境システム工学、環境工学で、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第6次評価報告書第3次作業部会の代表執筆者も務めた。独自に開発したシミュレーションモデルで世界の農業や土地利用に関する独創的な解析を進め、気候変動対策に貢献したことが評価された。
太田教授は会津大学コンピュータ理工学部を卒業し、大学院コンピュータ理工学研究科の博士課程を修了。カナダウォータールー大学訪問研究員、室蘭工業大学准教授などを経て2022年から現職。専門は情報通信、情報ネットワークで、室蘭工業大学コンピュータ科学センター長も務めている。次世代通信で注目される高周波数帯(ミリ波)を活用するため、特殊な反射板を使った通信効率最大化で業績を上げている。