九州工業大学は半導体シリコンウェーハの専業メーカー「SUMCO」と包括連携協定を結んだ。半導体シリコンウェーハの高品質化や生産効率向上に向けた研究開発、実証実験を進めるほか、業界を牽引する人材育成でスクラムを組む。
九州工業大学によると、連携協定の締結式は経済産業省九州経済産業局であり、九州工業大学の三谷康範学長、SUMCOの龍田次郎副社長が苗村公嗣九州経済産業局長立ち会いの下、協定書に署名した。
九州は半導体製造に必要な良質の水、労働力、広い用地の確保が容易だとして1960年代から半導体関連企業が相次いで進出した。日本経済の10%程度の経済規模だが、それを大きく上回る半導体の生産規模を持ち、「シリコンアイランド」と呼ばれるようになった。
最近では半導体受託生産世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が熊本県に進出、2024年2月に開所式が行われる予定。
こうした状況を受け、九州の企業、大学、行政機関などが連携して半導体人材の育成やサプライチェーンの強化などを目指して九州半導体人材育成等協議会が2022年に設立された。九州工業大学とSUMCOは協議会参画を通じて連携することにしたという。