埼玉工業大学は、2024年2月に奈良県の明日香村と三郷町の2か所で開催される自動運転の実証実験に参加し、車両提供、技術者派遣、テストドライバー派遣を行う。実証実験には他にアイサンテクノロジーをはじめ奈良交通、東海理化など民間企業6社が参画。埼玉工業大学の自動運転バスが奈良県を走るのは初となる。

 奈良県では、2022年2月に次世代のデジタル技術を活用した交通サービス(デジタル交通サービス)について市町村への提案募集を実施し、同年6月実証実験候補地(高市郡明日香村、生駒郡三郷町、他3地域)を選定。各市町村において希望する実証実験内容等について、有識者、公共交通事業者及び地元関係者等で構成される協議会において協議を進めてきた。

 今回の実証実験は、明日香村と三郷町において自動運転など新たな公共交通の利用促進策等の導入を想定し、デジタル交通サービスを実装する上での技術面・運用面の具体的な課題や、公共交通の維持・向上に向けた検討材料を抽出する。

 明日香村では2月8日午後から18日(水曜運休)、近鉄飛鳥駅~高松塚古墳~キトラ古墳のルートを走行する。三郷町は、2月28日午後~3月9日(日曜運休)、JR三郷駅~FSS35キャンパス(奈良学園大学跡地)のルートを走行する予定。

 実証実験の自動運転レベルは、いずれもレベル2を想定。埼玉工業大学が開発して所有する自動運転バス、日野レインボーⅡを使用し、自動運転OS「Autoware※」と、事前に取得する高精度3次元地図を使用して走行する。

※「Autoware」は自動運転システム用オープンソースソフトウェア/The Autoware Foundationの登録商標。

参考:【埼玉工業大学 自動運転特設サイト】デジタル技術を活用した交通サービス導入推進を目的とした実証実験への参加のお知らせ

大学ジャーナルオンライン編集部

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