2024年1月30日、実践女子大学を運営する実践女子学園と新潟青陵学園は、連携協力についての協定を締結した。実践女子学園の創立者下田歌子が、新潟青陵学園の創立に深く関わった縁がきっかけとなり、ルーツを同じくする学園同士の提携が124年越しに実現。実践女子学園の法人間連携は武庫川学院に次いで2つ目、傘下の実践女子大学が他大学と結ぶ連携は7大学目となる。
本協定により両学園は、教育活動や学術研究、教職員と学生・生徒などの交流を一層深めていく。特に下田歌子の調査・研究や顕彰についての事項は、創立者の下田歌子が新潟青陵学園の創立にも深く関わった経緯を踏まえる。また、新潟青陵大学と実践女子大学の学生については、首都圏での就職、新潟県へのUIターンのサポート充実など互いのキャリア支援を充実させる。
調印式は実践女子大学渋谷キャンパスで行われた。実践女子学園の山本章正理事長は「本日の調印を機に、今後は下田歌子に関わる連携を充実させるとともに、学生・生徒や教職員の交流など活動の幅を広げ、教育研究などで双方にメリットのある連携に発展させたい」とあいさつ。新潟青陵学園の篠田昭理事長も「大変な足跡をお持ちの実践女子学園と我々が交流協定を結ぶのは本当に光栄であり、これからの将来の明るい希望であると思っている。少子化の波は本当に大変だが、実践女子学園とスクラムを組んで、下田歌子の掲げた『実学』に役立つ人材の育成に取り組んでいきたい」と応じた。
下田歌子は1898年11月、婦人大衆教育の全国普及を目指して帝国婦人協会を設立し、自ら会長に就いた。これを受け、1899年5月に創立されたのが前身である私立実践女学校(現在の実践女子大学)と女子工芸学校。さらに帝国婦人協会の活動の一環として下田歌子の新潟遊説が行われ、それがきっかけで1900年4月に新潟青陵学園の前身である「裁縫伝習所」(同年7月に新潟女子工芸学校と改称)が創立された。
新潟青陵学園は、新潟県新潟市に大学と短期大学、高校、幼稚園をもち、それぞれ学生・生徒数は大学学部996人、短期大学部606人、高校750人。
実践女子大学の他大学間協定は、青山学院大学と國學院大學、聖心女子大学(以上は渋谷4大学連携)、武庫川女子大学、京都女子大学、芝浦工業大学、新潟青陵大学。