大阪大学は女子中高生に大学の魅力を伝える広報冊子「will」を発行した。女子学生から中高生へエールを送る内容で、学年別の女子学生インタビューや理系で学ぶ女子学生の対談、卒業生のメッセージなど女子中高生の知りたいことを紹介している。
大阪大学によると、コンテンツは学部1年生から大学院2年生までさまざまな学部、研究科に在籍する女子学生にインタビューし、学生生活について語ってもらうとともに、理系女子学生の本音を探る対談やオンラインから長期留学までの留学術、女子学生が活躍するサークルの紹介など盛りだくさんの内容。
経済協力開発機構(OECD)によると、科学、技術、工学、数学から成るSTEM分野の女子学生割合は加盟国平均32%に対し、日本はわずか17%と最低水準にとどまっている。大阪大学も理工系分野の女子学生割合が30%を下回り、低迷を続けている。
高校生向けイベントのオープンキャンパスには毎年、多数の女子生徒が参加しているが、志願に至っていないのが現状。大阪大学は「アンコンシャス・バイアス」と呼ばれる無意識に持つ偏見が知らず知らずのうちに脳内に刻み込まれて固定観念になり、理工系に興味を持つにもかかわらず、進路を変更しているのでないかとみて、冊子を発行した。