2024年3月21日、京都大学は、2026年度入学者選抜から理学部 特色入試(総合型選抜)と工学部 特色入試(学校推薦型選抜)において、女性募集枠を新設すると発表した。「女子枠」ではなく「女性募集枠」という名称を使ったのは、初めてとなる。

 京都大学は、様々な属性や背景を持つ学生たちが互いに存分に語り合い、議論をしながら学びを深める環境を実現するために、キャンパス構成員の多様性を十分に確保することが極めて重要であると考えている。また、世界と伍する大学として活躍するためにも、ダイバーシティ&インクルージョンを推進し、多様な視点を取り入れることは望ましい教育環境の構築のため不可欠となっている。

 そこで、学生中の女性比率が著しく低い学部についてインバランスを早急に解消する目的で、2026年度入学者選抜から、理学部理学科と工学部の特色入試において一般枠と女性募集枠を設置する(工学部建築学科は一般枠のみ)。一般枠と女性募集枠が併願可能な学科については、女性募集枠としての合格が優先される。

<理学部理学科(総合型選抜)>
女性募集枠:物理学・数学入試10人、宇宙・地球惑星科学入試5人
一般枠:数理科学入試5人、生物科学入試10人(5人から変更)、化学入試(新設)7人
併願:女性募集枠と一般枠は併願不可

<工学部(学校推薦型選抜)>
女性募集枠:地球工学科・物理工学科・理工化学科で各5人、電気電子工学科7人、情報学科2人 ※建築学科は設定なし
一般枠:地球工学科5人(4人から変更)、建築学科3人、物理工学科5人、電気電子工学科7人、情報学科2人(3人から変更)、理工化学科15人(10人から変更)、
併願:電気電子工学科のみ女性募集枠と一般枠は併願不可、その他募集学科は併願可

 2026年度の特色入試に関する予告は2024年3月21日のもので、理学部の女性募集枠についてはサンプル問題を掲載している。募集内容について変更等が生じた場合には、随時京都大学のWebサイトにおいて公表する。京都大学では、女性募集枠の新設を始め、今後も国内外の志願者のうちから多様な学生を広く受け入れるよう努める。

参考:【京都大学】特色入試(女性募集枠)の新設について
特色入試における選抜方法等の変更

大学ジャーナルオンライン編集部

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