株式会社世界思想社教学社が刊行し、受験生から「赤本」として親しまれてきた大学入試の過去問題集が2024年に創刊70周年を迎える。それを記念して、表紙デザインを2025年版から一新する。

 2023年までの赤本の表紙は、2006年から約20年続くデザイン。書店で存在感を放つ真っ赤な問題集は大学受験の象徴であり、「志望校の赤本を買うとやる気が出る」「心強い」と好評だったが、一方で、「大学名が目立ちすぎて持ち歩くのがちょっと恥ずかしい」「表紙の圧がすごい」といった声もあった。

 新デザインでは「ぱっと見て赤本だと分かること」「受験のプレッシャーを与えないこと」「親しみを感じられること」を重視し、赤本らしさである「赤地に黒いゴチック体の大学名」「中央寄せの配置」「上部の帯状の差し色」「四角と幾何学模様」を残しつつ、「強調を弱め、文字を読みやすく」「中性的なデザインに」「空白を設けて風通しをよくする」といった点に配慮したという。デザインは明後日デザイン制作所が担当した。

 最終的に、花園中学・高等学校図書部の高校1・2年生からの意見も取り入れ、2025年版にはこれまでの赤本にない、ミントグリーンの爽やかな差し色を施すことになった。また、表紙だけではなく、本文も新しいデザインになり、問題解答にツメを入れたり、見出しを大きくしたりと、使用しやすさも重視した。

 新デザインの赤本は、2025年版として2024年5月から順次刊行する。

 なお、教学社では、赤本創刊60周年記念の際に「最古の赤本を探せプロジェクト」を立ち上げたが、1955・1956(昭和30・31)年版の赤本が見つからず、現在も探している。大学は不明だが、京都大学・同志社大学・立命館大学・神戸大学・大阪市立大学(当時名称)のものだという説が有力で、「昭和30年」といった文字が入っている可能性が高い。当時の利用者は現在87歳前後となっているものとみられ、見つけたら連絡してほしいと呼びかけている。

参考:【@Press】赤本の表紙が変わる!? 創刊70周年でデザインにこめた想い

大学ジャーナルオンライン編集部

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