文部科学省は外国人留学生の在籍管理が適正に行われていない大学や高等専門学校に対する指導指針をつくった。文科省と出入国在留管理庁がまとめた外国人留学生の在籍管理の徹底に関する新たな対応方針や教育未来創造会議の第2次提案を受けた措置で、対象となる大学などに所在不明の留学生らの定期報告を求める。

 文科省によると、毎年5月1日を基準日とした1年間の退学者、除籍者、所在不明者の割合が外国人留学生の5%を超えた大学などが指導対象となる。基準日に外国人留学生数が19人以下の場合は退学者などの数が1を超えると対象に入る。

 学生は正規課程か非正規過程かを問わない。対象大学などから退学者、除籍者、所在不明者について毎月定期報告を受け、必要に応じて書面調査やヒアリングを行う。結果は大学などへ書面で通知するとともに、文科省が公表する。

 対象校が3年以上続く大学などは、在籍管理非適正校に指定される。在籍管理非適正校に新規留学する学生の在留資格は、状況が改善されるまでの間、法務省が付与を停止する。

 2019年に東京福祉大学で学部研究生らの留学生約1,600人が所在不明になっていることが明らかとなり、文科省が留学生の受け入れ停止を指導した。所在不明となった留学生の一部は就労目的で来日していたことも判明し、文科省と法務省で対応が進められてきた。

参考:【文部科学省】外国人留学生の在籍管理が適正に行われない大学等に対する指導指針

大学ジャーナルオンライン編集部

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