2024年3月25日、清泉女子大学は国際協力機構(JICA)とJICA海外協力隊派遣にかかる覚書を女子大学として初めて締結。覚書締結式は、東京都渋谷区にあるJICA東京センターにて行われ、佐伯孝弘学長とJICA東京センターの田中泉所長が署名した。これにより、地球市民学科の推薦を受けた学生は、在学中、国費による海外協力隊短期派遣に参加することが可能になる。

 地球市民学科は2007年からマラウイ共和国でのフィールドワークやJICA二本松訓練所での国際理解教育研修など、様々な形でJICAと連携してきた。今回の覚書締結によりJICA海外協力隊の派遣隊員となった学生は、マラウイ共和国の首都リロングウェから南東へ車で約1時間半に位置するンコマ地区教師研修センターに派遣され、管轄地域の住民や小学校関係者と協力しながら財源創出事業や、小学校を巡回して授業内容の質向上に向けた取り組みを行う。

 地球市民学科の鈴木直喜教授は「社会学や国際関係を学ぶ文系女子学生が、在学中に国際協力の実務を経験する。地域住民と派遣学生が共に成長するのが楽しみ」とコメントした。

 地球市民学科は、2001年の開設以来一貫して少人数制をとり、これまでに、1000名近い卒業生を輩出している。フィールドワークとプロジェクト、英語教育、データサイエンスを通じて「チェンジメーカー」を育成​してきた。2025年4月からは地球市民学部(地域共生領域・ソーシャルデザイン領域)として全員がフィールドワークやインターンシップを行う現場中心のカリキュラムを一層充実させ、社会課題解決のための学際的・実践的な学びを目指すとしている。

 地球市民学部は総合型選抜(12月期)学費免除型・基礎学力1教科方式<併願制>で英語だけで受験できるほか、総合型選抜(10月2期)地球市民育成型<併願制>(フィールドワーク費用免除枠付)の場合は入学後のJICAの研修費・鹿児島県いちき串木野市における活動費用が免除される(10名まで)。

 今後、清泉女子大学とJICAは、両者が有する強みを相互に活用し、国際協力事業の質の向上や、国際社会・地域社会に貢献する人材の育成など、より一層の連携を進めていく。

参考:【清泉女子大学】国際協力機構(JICA)との連携派遣覚書を締結
地球市民学部

 

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