2024年8月1日より、国家資格「登録日本語教員」になるために必要な「日本語教員試験」が出願開始となった。2024年4月に施行された「日本語教育の適正かつ確実な実施を図るための日本語教育機関の認定等に関する法律」(令和5年法律第41号)に基づくもので、日本語教師が国家資格化されて初めての「日本語教員試験」となる。

 2024年4月より新しくできた、国家資格「登録日本語教員」。日本語教員の資質・能力を確認し証明するための国家資格で、「認定日本語教育機関」で勤務するためには必須の資格となっている。背景には、日本語を学ぶ外国人留学生が増える一方で、教える日本語教師の数は知名度の低さなどの理由からなかなか増えず、人手不足が続いていることがある。

 国家資格「登録日本語教員」になるためには、基礎試験と応用試験で構成される「日本語教員試験」に合格し、文部科学大臣の登録を受けた「登録実践研修機関」での実践研修を修了する必要がある。試験資格に年齢、学歴、国籍等の条件は不問。

 なお、登録日本語教員養成機関※が実施する養成課程を修了すると、申請により日本語教員試験の基礎試験の免除を受けることができる。この場合、応用試験に合格し登録実践研修機関での実践研修を修了する必要がある。

 現職の日本語教員への対応としては、新たな制度への円滑な移行と負担の軽減の観点から、一定の要件を満たす場合には、日本語教員試験や実践研修を免除する経過措置が設けられている。

<2024年度 日本語教員試験 スケジュール>
試験実施日    :11月17日(日)
オンライン出願期間:8月1日(木)~9月6日(金)
受験票発行    :10月31日(木)
試験結果通知   :12月20日(金)(予定)

※登録日本語教員養成機関
日本語教育を行うために必要な基礎的な知識及び技能を修得させるための日本語教員養成課程を実施する者として文部科学大臣の登録を受けた機関。2024年夏頃から登録の申請受付を開始し、2024年秋以降に登録が行われる予定。

参考:【文部科学省】日本語教員試験に関すること

大学ジャーナルオンライン編集部

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