河合塾グループの株式会社KEIアドバンスは、インバウンド留学生獲得を目的とした国内大学との短期留学プログラムの共同開発事業を開始。アジア圏を中心に旺盛な日本向け留学需要に応えるとともに、多様な学生を迎えることによる大学の活性化や、海外大学との人材交流に取り組む。

 コロナ収束後、海外との人流は急速に回復し、インバウンド留学生も2023年には前年比20%増の28万人まで急増している。激しい受験競争と就職難を背景とした中国・韓国などアジア圏からの日本留学熱も急上昇。政府は2033年までに留学生受け入れ数を40万人に増やすことを掲げ、各大学も学内の活性化などを目的に、積極的な留学生の誘致を進めている。

 このような環境のもと、KEIアドバンスではインバウンド留学市場の創造・拡大を目的とした大学との短期留学プログラムの共同開発事業を開始する。日本留学を希望する海外の高校生・大学生を対象に、1週間程度にわたって日本の大学・大学院で学びを体験するプログラムを開発する。

 留学希望者にとって志望する大学・大学院の授業を体験することは、日本での学生生活のイメージをつかみ、留学への意欲や目的意識を高めることに役立つ。受け入れる大学・大学院にとっても早期に自校を知ってもらうことで、優秀な留学生の囲い込みや、入学後のミスマッチを防止できるメリットがある。

 すでにパイロット事業として、7月下旬に都内の私立大学と共同で1週間のプログラムを実施。中国から大学生40名、高校生28名が参加し、好評を博した。今後は、ベトナムなど他のアジア各国にも対象国を拡大する予定。

参考:【学校法人河合塾】河合塾グループ、インバウンド留学生増をめざし、大学と短期留学プログラム開発を開始

大学ジャーナルオンライン編集部

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