学校法人松翠学園は、2024年9月3日の理事会・評議員会において、滋賀文教短期大学(滋賀県長浜市)の2026年度以降の学生募集を停止することを決定した。設置学科は、「国文学科(入学定員50名)」と「子ども学科(同50名)」。
滋賀文教短期大学は、1952年岐阜県郡上八幡町に、県内で初めての私立短期大学、岐阜県濃北短期大学として開学。その後、1959年に岐阜県本巣郡糸貫町に移転し、岐阜短期大学と名称を変更。さらに 1975年に滋賀県長浜市の誘致により同市田村町に移転し、名称を「滋賀文教短期大学」と変更し現在に至る。JR長浜駅の1つ南の田村駅から東へ徒歩7分の立地。駅の西側には、長浜バイオ大学がある。
学園創設者松本冨士之助の「教育は人にあり、国家の未来は教育にかかっている。教育の向上には、まず、教育者の養成が重要である」という教育理念の下、開学以来72年間(長浜市移転49年)にわたり、建学の精神である「知育」・「徳育」・「体育」の鼎立と調和の取れた人間形成に基づいた教育研究及び人材養成に邁進してきた。長浜市に移転後の卒業生は約6,500名、前身の濃北短期大学と岐阜短期大学を合わせるとと約7,800名となる。
しかし2000年度以来24年間にわたり定員未充足が続き、2024年度は収容定員200名に対し、全学の学生数が99名(収容定員充足率49%)だった。このような定員未充足により、財務状況は大変厳しく、今後についても少子化及び短期大学進学者の減少等により定員充足は困難であるという判断に至り、在学生にこれまで通りの教育を提供できるうちに募集を停止するという苦渋の決断をした。学生募集は停止するが、2025年度入学生を含めて、全ての在学生が予定通りに学修を継続できるよう、引き続き支援を行っていく。
滋賀県の短大は、私立のみ3校。学校基本調査では、2024年5月1日時点の3校の学生数計は680名(男子119名、女子561名)となっている。滋賀文教短期大学が募集停止すると、滋賀短期大学(大津市)と、びわこ学院大学短期大学部(東近江市)の2校となる。