東邦音楽大学などを運営する学校法人三室戸学園は、2024年9月2日、学園の将来計画を発表した。文京キャンパス(文京区大塚)にある東邦音楽大学附属東邦中学校・東邦高等学校の生徒募集を2025度から停止し、2027年度から大学院、東邦音楽短期大学及び東邦音楽大学パフォーマンス総合芸術文化専攻(P.A.C.S)を川越キャンパス(埼玉県川越市)に移転する。これにより2027年3月末をもって文京キャンパスは閉鎖される。

 文京キャンパスは、東京メトロ丸ノ内線「新大塚」駅から徒歩3分、有楽町線「護国寺」駅から徒歩8分、伝統ある大学が集まる文教地区で交通の便利な場所にある。しかし、昨今の若年人口の減少や進学者の志向・価値観の多様化など、学園を取り巻く社会環境が大きく変動していて、学園全体で入学者を十分確保できずに厳しい経営が続いていたため、新たな経営改善計画の決定がなされ、文京キャンパスの閉鎖が決定された。

 集約する川越キャンパスには現在、東邦音楽大学と東邦音楽大学附属東邦第二高等学校がある。教育資源を川越キャンパスの1か所に集約して経営基盤の再構築を図るとともに、教育改革を進めて学生生徒確保の戦略を強化し、新校舎建設など時代に則した施設・設備の一層の充実を図り、学園の更なる発展を目指していくとしている。

 なお、2025年度より募集停止となる文京キャンパスの東邦音楽大学附属東邦中学校・東邦高等学校は、在校生の学習の機会を保障するため、卒業するまで文京キャンパスでの教育活動は継続し、生徒に不利益が及ばないよう教育機関としての責任を全うするとしている。

参考:【東邦音楽大学】学園の将来計画について

東邦音楽大学

大学ジャーナルオンライン編集部

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