2024年11月28日、愛媛大学は2026年度入学者選抜における主な変更点及び利用教科・科目等を発表した。工学部の一般選抜「理型入試」において、多様な学生確保のための入試改革を行い、前期日程で得意分野を活かした受験を可能にするほか、理科で「生物」でも受験ができるように変更する。
2025年度入試の一般選抜には「理型入試」「文理型入試」「デジタル情報人材育成特別プログラム」の3形式がある。このうち「理型入試(前期日程)」の2次試験は、数学(数Ⅲ必須)と理科(物理・化学から1科目選択)の2教科受験で、配点は配点は数学200点、理科200点となっている。
これを、2026年度入試の一般選抜「理型入試(前期日程)」では【数学(数Ⅲ必須)200点、理科1科目100点】の「理型入試A」と、【数学(数Ⅲなし)100点、理科1科目200点】の「理型入試B」に分けて募集する。また、これまで理科の選択科目になかった「生物」を選択できるようにする。
なお、一般選抜「理型入試(後期日程)」については、2025年度入試は共通テストで「物理・物理基礎」必須、2次試験は数学(数学Ⅲ必須)と調査書による1教科受験となっている。これを、2026年度入試では、共通テストで「物理・物理基礎」を必須から外す。
愛媛大学工学部は工学科の中に「機械・システム」「電気・情報」「材料・化学」「土木・環境」の4分野があり、全部で9つの教育コースが設定されている。「理型入試」は、出願時に4分野に対する希望順位をつけることになるが、コースへの配属は2年次開始時となっている。
2026年度入試からの「理型入試」改革により、理科の科目の中では女子の選択が少ない「物理」を、試験で選択していなくても、機械系・電気系・情報系のコースを希望できるようになる。
また、2026年度入試より「女子枠」も導入。募集定員は化学・生命科学コース10名、デジタル情報人材育成特別プログラム3名で、総合型選抜Ⅱとして設置する予定。愛媛大学では2007年度に男女共同参画を本格的にスタートしているが、工学部の女子学生の割合が15%にとどまっており、ダイバーシティ環境推進をさらに強め、多様な学生確保のために「女子枠」の導入に至った。
本内容は、現時点(2024年11月)の内容であり、今後、変更する可能性もある。詳細については、順次発表する入学者選抜要項(2025年6月中旬公表予定)、学生募集要項(2025年6月下旬以降順次公表予定)等を確認すること。