東京都の小池百合子都知事は、2025年1月17日(金)に行われた記者会見で、東京都立大学の国際化への取り組み及び東京都公立大学法人※の新体制について発表した。
東京都立大学では国際化を推進するため、2028年度の開設を目指し、国際系新学部の設置準備を開始する。新学部は、多様な国や地域の学生が互いに切磋琢磨できる環境を構築し、幅広い教養や豊かな発想力、そして高度な語学力を身につけたグローバル人材の育成を目的とする。この新学部設置により国内外から優れた教員・学生を受け入れ、大学全体を更に国際化を進める。
これに伴い東京都公立大学法人の体制も強化する。2025年3月末で任期満了となる山本良一現理事長の後任として、中山泰男氏を任命することを発表。中山氏は日本銀行で要職を歴任、その後、民間企業に転身し、経営者として手腕を振るってきた。近年は、東京商工会議所で東京の将来を考える懇談会の座長を務め、東京の課題や経済活性化にも造詣が深い。小池都知事は中山氏に対し「ぜひとも中山さんには国際感覚、経営感覚、そして産業界とのネットワークを生かし、法人経営にリーダーシップを発揮していただくことを期待いたしております」と期待を寄せた。
なお、2025年1月、新理事長を支える新体制として、京都精華大学の元学長のあるウスビ・サコ氏が国際担当理事に就任した。4月からは国際エグゼクティブアドバイザーとして、コロンビア大学の名誉教授で日本研究の第一人者として知られるジェラルド・カーティス氏も就任する予定。
※東京都公立大学法人は、東京都立大学、東京都産業技術大学院大学、東京都立産業技術高等専門学校の2大学1高専を設置・運営する東京都の地方独立行政法人