2025年4月1日より、滋賀大学は国内の大学に先駆けて、OpenAI社が提供する「ChatGPT Education (ChatGPT Edu)」を大学院教育に導入する。今回の導入を契機に、OpenAI社と滋賀大学は協力して学生の学習環境のさらなる向上を推進していく。
日本初のデータサイエンス学部・研究科を設置した滋賀大学は、日本のデータサイエンス・AI教育研究の中核として、これまで、生成AIに関する講義の実施、企業連携によるシステム開発における生成AIの適用、世界的な半導体メーカーとの連携による共同研究など、数多くの先進的なプロジェクトを推進してきた。また、教員向けの生成AI活用ワークショップも実施し、教育現場での生成AI技術の有効活用を促進している。
今回導入する「ChatGPT Edu」は、安全で最先端のAI技術を活用した高度な教育支援ツールで、個別指導や学習支援、研究サポート、大学運営などの教育現場での活動や生産性を高め、より効果的に支援することを目的としている。
これを大学院教育において導入することにより、以下のような実際に企業活動等で使用されている生成AI技術に学生の段階から触れる機会を提供する。また、以下のような活用に取り組む。
・Canvasを用いて、学生がプログラムを書く際のエラー原因や最適なコードの書き方を提案させるなどPythonなどのプログラミング習得を補助する教材として利用
・語学学習や外国語の論文執筆に関する教育での文章添削に活用
・大学独自の教養教育である未来創生リベラルアーツプログラムで学びを深めるための情報提供に活用
・データ分析機能を用いて、学生の学習状況・成績データ等を分析し、個別の学習プランやアドバイスを提供
・カスタムGPTを用いて、学習支援室の質問受け付けをサポートして、夜間・休日にも学生の質問に自動応答させる
また、大学運営に関しても、滋賀大学では2022年度に全学DX推進計画を策定し、教育・研究DXに加えて業務DXにも取り組んでいる。これまで事務職員の出退勤管理、給与明細および年末調整のオンライン化を実現し、学生の各種手続きのオンライン化を推進中。今回のChatGPT Eduの導入により、さらなる学生サービス向上や各種事務作業の縮減を進める。
今後、滋賀大学は国内外の教育機関や研究機関・企業・自治体等との連携を一層強化し、OpenAI社とともに社会へのデータサイエンス・AI技術の浸透を加速させていく。
参考:【滋賀大学】国内初 OpenAI社の ChatGPT Education を滋賀大学が導入~すべては学生の学びの向上のために~(PDF)